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技師の卵が幻想郷入り

ここでは東方projectの二次創作のうち『幻想入りシリーズ』と呼ばれるジャンルのの小説を公開をしています。 初めての方は『前書き』に目を通していただけるようお願いします。 何かございましたらbloodykey@hotmail.com(@は全角なので半角に直して使ってください)まで御一報をお願いします。 批評や誤字脱字のご指摘、知ったかぶりに関する的確な突っ込みを随時募集中しております。更新が滞って参りましたらこちらの方に目をお通しいただくもれなく管理人の現状がわかります。(mixiです。)http://mixi.jp/show_friend.pl?id=10875897

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第三話:ベアー・ジョンストンは痛い(参考書的な意味で)

うおお、またしても幻想郷に入れていない!orz

次々回あたりになりそうです。申し訳ない。



▽本編へ



第三話:ベアー・ジョンストンは痛い(参考書的な意味で)


  「うっし!」
 
気合をいれ、今日はエプロンではなく割烹着で台所に立っている。なぜかというと
 
「ゆりかー、こんな感じでいいの?」
「…いい。」
「へ?」
「や、何でも。うんうん、そんな感じ。」
 
 橙にいつも使うエプロンを貸したからだ。ついでに大きな耳から
抜けた毛が落ちないように風呂敷を三角巾代わりにしてつけてもらっている。
 
ネコミミにエプロン……フヒヒヒヒヒヒヒ(おい)
 
「何を作るの?」
「ん~、ぱっと見洋食っぽい和食。」
「どっちさ?」
 「多分和食~。」
 
 そんなやり取りをしながら調理を開始した。早速冷蔵庫の野菜室から
サラダの材料を出す。ついでに汁物の実になるものを探しているとネギが
入っているのが見えた。使おうと手に取る。
 
 「ゆ、百合香!」
 「なーに?」
 「それはちょっと勘弁してほしいかな…食べれないわけじゃ…ないんだけど。」
 
 私の手に申し訳なさそうな視線が注がれた。彼女の頭を見やる。
 
「あー…じゃあ汁はお吸い物にして中身は手毬麩にしよう。」
「そうしてもらえると助かるよ~。」
「しょうがないよね。」
 
だって猫だもの。
 
 「んじゃ、サラダお願い。そこの笊の菜っ葉と大根をボールに入れて。」
 「うん。」
 「ごま油入れて合えちゃって。量は感性の赴くままで。」
 「りょうかーい。」
 
 そんなこんなで、ちょっと7時には間に合わなかったものの、何とか兄が
帰ってくるまでに準備が終わった。
 
 「うむ。上出来♪」
 
 今晩のメニューは鮭とキノコのみそ焼き(チャンチャン焼きじゃないよ)、
トマトとわさび菜と千切り大根の上にさらにカイワレ(賞味期限がシビア、
だから橙にはカニカマ入れた)を乗っけたテラ大根サラダ、あとは
手毬麩のお吸い物と糠漬け(かぶときゅうり)。ちなみにご飯は玄米入り。
 私としては橙が手伝ってくれたし、あまり材料でよくぞここまでできたと
かなり機嫌がいいのだが、橙はこの世の終わりのような顔をしている。なんだか
どよーんという効果音が目に見えてきそうなくらいの空気を醸しながら。
 
 「…お兄さん。帰ってくるんだよね…。」
 「そだよ?大丈夫だって、そんなに心配しなくても。」
 
 何度もそう言っているのだがどうも彼女は落ち着かない。
もう少し声をかけようとしたその時。
 
 ピンポーン
 
 兄が帰ってきたようだ。
 
 「あわわ……。」
 「おー帰ってきた、帰ってきた。んじゃ、肚括っといてね。」
 
 あわてている橙をよそに普通に出る。兄貴なら、兄貴ならきっとなんとか(ry
少なくともドン引きはしないはず……むしろ別の方面を気にしなくてはいけない気がする。
 
 「お帰んなさーい。」
 「ただいまー。疲れたYO。」
 「そりゃ、仕事帰りにオフ会行ったらねぇ。」
 玄関から入ってきたのはスーツに鞄の出で立ちに青い袋を持った
童顔野郎。これが私の兄である。ちなみに勤務先は駅中にケーキ屋が
あって駅前に電器街があるあの街。
 
 「また、ア○メイトでなんか買ってきたの?」
 「おう!今日はしゅご○ャラの原作をまとめ買いしてきたZE☆」
 「だめだこいつwww」
 
いつものやり取りをかわして兄から荷物を受け取りさらっと本題を切り出す。
 
 「ときに兄者よ。」
 「なんだ妹者よ。」
 「突然で申し訳ないんだが、今日私のお客さんが泊まることになっちゃっりした。」
 「お客さん?友達でも呼んだのか?」
 「まあ、そんなところ。」
 「別にいいけど~。」
 
 兄はリビングに向かったようなので、私は兄の部屋に荷物を置きに行った。
リビングのテーブルは上座が兄の席になっておりその隣出入り口から見える席に
橙が座っている。おそらく兄がリビングに入っていくとばっちり目が合うだろう。
 もう何やら二人で話している声が聞こえる。まあ、特に問題はなさそうだ。兄の
部屋にあずかった荷物を放り捨てると、自室から食後に読む本をもって下に降りる。
 
がしぃっ
 
 階段を降り切ったところで兄に肩を掴まれた。
 
 「妹よ!お兄ちゃんは悲しいぞ!」
 「なによ、いきなり。私が何をしたのよう。」
 軽くひきつつ話を聞いてみると兄はとんでもないことを言い放った。
 
 「いくらイベントであんな可愛いょぅじょと知り合ったからってそれを
拉致するなんて……っよろしくな
ごしゃぁぁぁ
 
 うん、『工業のための力学・上』の角は痛いと思うんだ。
 
「あべしっ!」
「イベントなんて行く訳ないでしょ?金も暇もないもの。そもそも拉致ってなにかな?」
「ははは、いっつじょーく。というか目が笑ってないぜないぜマイシスt
ばしっ、がしぃっ、ごぎゃぁん
 
「君が、反省するまで、僕は殴るのをやめない!あははは!!」
「いだ、あだだだ、ごめんなさいぃぃ。」
「百合香、何に怒ってるのか分からないけど落ち着いてーーー!」
 

――ゆっくりまっててね! 
 
「ふっ二人とも大丈夫?」
「ごめん。何かここ数日の疲労とかでタガが外れた。」
「サーセン。マリアナ海溝並みに反省しますた。」
 
 しばらくたってから三人でテーブルに着き、夕食を食べながら橙と私は彼に
ありのままに今日起こったことを話すことにした。
 
 「ふむ。整理すると、橙はさんは『幻想郷』ってところから事故で来て、
百合香に連行されたと?」
 「アウトラインはそうだけど、何で無理やり連れて来た的な言い方するの。」
 「私がむしろ百合香について行っただけですよ?」
 「そうか。最初、橙さんは猫だったから保護か。」
 「訂正になってるの、それ?」
 「あははは。」
 
少し前までは夕食だけは家族全員で取るようにしていて基本的に
にぎやかだったが、最近その機会も減ったのでこんなに和やかに
食事をしたのも久方ぶりかも知れない。
 
 「うわー、鮭がおいしい。」「(゚Д゚)ウマー。」
 「よっしゃ、それ自信作なのよ。」
 「そういえば。」
 「なにかな?」
 
 もふもふと鮭を食べていた橙が兄に唐突聞いた。
 
 「百合香はともかく、何で晶さんはそんなに私のことを見ても驚かなかったの?」
 「ああ、俺?」
 
 きゅうりをもごもごやっていた兄はさも当然のごとくこう言いのけた。
 
 「驚愕より萌えが先行した。」
「このHENTAIめ。」
「失礼な、変態という名の紳士だ!」
「あ、あはは(汗)」
 
食事中に決めたことは、橙は帰れる方法が見つかるまで家に置くこと。
ただし人型で過ごせる猶予は両親が帰ってくるまで。それ以降までかかった場合
基本的に猫のなりで過ごしてもらうこと。親への言い訳は兄がすること。本人いわく
「厄介事は年上が引き受けるものなのだよ。」ありがたいが一番の年上は橙だと思う。
 
 この後、橙と風呂に入ったときにちょっと事故があった。

 「晶さーーーーーーーん!」
 「どっどうした橙さん!ってタオルは巻こうぜ?!」
 「すいません!ええっと百合香が、鼻血吹いて倒れました。」
 「……鼻血?他になんか変わった様子は?」
 「なんだかうわごと言ってました。」
 「放置しておk」

 「しっぽ、しっぽ・・・へへへへ。」

が、寝るまで
三人でとりとめのないことを話したりしておおむね平和だった。
 いよいよ寝るときになってまた兄が
妄言を吐いたので回し蹴りで沈め、
橙には私の部屋で寝てもらうことにした。
だっていろいろと危ないもの。
 
布団に入って今後どうするかを少し考える。今日は床に布団を敷いている。
やはりお客さんということもあり橙にはベッドで寝てもらった。ちなみに式が
憑いているときは基本昼型生活設定らしい。
 
「お迎え。来るといいね。」
「……うん。」
「明日、私休みだからもう一回あそこ行ってみる?」
「ありがとう。ねえ、百合香。」
「うん?」
「あの……ううん、なんでもないや。お休み。」
「うん?お休み。」




はい、まだだらだら日常編です。どうも長ったらしくなるなぁ…。
しかしながらいい加減幻想郷に突っ込むことになるとは思います。
もしかしたら明日また更新するかもな、と。
あまり期待せずにお待ちください。
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●Thanks Comments

無題

ちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇゲホッゴホッ…ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇんん!!!!
可愛いぞコノヤロー!!

幻想入りした時はマヨヒガで過ごすのかな?

From 【サン】2008.04.14 00:52編集

コメントありがとうございます

はじめまして(…ですよね?)コメントありがとうございます。
萌え転がっていただいたけたら書いた側としてはしてやったりです。(ニヤリ
『幻想入り』した場合スタートはマヨヒガになる予定ではいます。今のところネタの神とアンケ次第です。

From 【こんぶまかろん】 2008.07.30 19:19

無題

ちぇええええええええええええええええん!
橙が料理作る…あまりないことだからこそ…イイ!
しかしすごい兄弟ですねw次も楽しみにしてますよー

From 【U】2008.04.14 20:51編集

れす~

コメントありがとうございます。普通の幻想入りではないようなシチュですからね~。
ネコミミエプロンのために現実編を書いたといっても過言ではな…いっつじょーく。
次々回こそは幻想郷に突っ込みたいので次回で脈を持たせたいものです(;一_一)

From 【こんぶまかろん】 2008.07.30 19:21

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