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技師の卵が幻想郷入り

ここでは東方projectの二次創作のうち『幻想入りシリーズ』と呼ばれるジャンルのの小説を公開をしています。 初めての方は『前書き』に目を通していただけるようお願いします。 何かございましたらbloodykey@hotmail.com(@は全角なので半角に直して使ってください)まで御一報をお願いします。 批評や誤字脱字のご指摘、知ったかぶりに関する的確な突っ込みを随時募集中しております。更新が滞って参りましたらこちらの方に目をお通しいただくもれなく管理人の現状がわかります。(mixiです。)http://mixi.jp/show_friend.pl?id=10875897

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第一話:ささやかな変化


第一話です。
幻想郷に…入れてません。ごめんなさい!


▽本編へ

 その日は、朝から漠然とした何かの予感がしてた。
 背骨の芯を何かが滑って行くような妙な感触。
 これが出ると大なり小なり『とんでもないこと』が起きるのだ。
 例えば、宝くじが小当たりするとか、大けがをするとか。
 
 あの日は朝、その『予感』が出てきて…いつまでもぬぐえなかった。
 
都内で比較的大きな河川沿いの歩道。この時期は家路中の最大の難所になる。
特に、今日は冗談みたいに寒い。あと風が冗談みたいに強い。
『大型寒波の影響で昨日今日より冷え込みが一層増します。温かい恰好でお出かけください』
昨日の天気予報はばっちり当たったようで。
この時間はいつもなら色々な人の往来があり、住宅街付近にしては賑やかだ。
愛犬とのんびり歩く人、目標のために走っている人、買い物へ行く自転車に下校中の学生。
そんな昼下がり特有のまったりとした風景が広がっていてもおかしくないのに。
今日は土手上に人影はなく時々思い出したかのように車がぽつぽつ川沿いの車道を
通るだけ。いつものワンコともすれ違わないし中学生の騒がしい声もない。
 
 (なんだか知らないところにいるみたいだな。)

 そんなことを思いながら歩いて行くと大きな橋の根元が見えてきた。川沿いの道から
それていく道へと降りていく階段とスロープもある。
相変わらず寒さは体の周りを這いつくばっていたけれど、そこから降りてしまえば
川っ風に撫で付けられるより遥かにましになる。
少しは寒さから解放されるかな、などと思ってそそくさと土手を降りて橋の下へ来た時だ。
 
「なぁん。」
「ん?」
 
どこからともなく、声がした。
ちょっとあたりを見渡す。
 
「お。」
 
 橋の下に黒猫がいた。別段野良や飼い猫が多いこのあたりでは珍しくもないが、
そいつはちょっと変わった猫だった。なにやら人間じみた動きであたりをきょろきょろ。
まるで何かを探しているようだ。寒い日に猫が好んで日陰にいるわけもないし。
人間が近づいているのにこちらに視線を向けないのは人に慣れているのだろうか?
 
「おーい。ぬこ。」
 
興味を持った私は、周りに人がいなかったこともあり少々大胆に猫に声をかけてみた。
驚いて逃げ出すかと思ったら、私を見るや否や足もとにすり寄ってきた。
しゃがんで見てみると毛並みはいい食事をしていますと言わんばかりに艶やかで、
たくさん散歩をしているのか足先だけ土埃に汚れていた。
 
「懐っこいね~、お前。」
 
懐かれたのがつい嬉しくなって猫をなでまくる。かなり人慣れしていて
目にも汚れがないことからこのあたりの飼い猫だろうか?

(うはwwwゴロゴロいってる、こいつ。)
 
「…へぶっしっ!」
 
ニヤニヤしながら猫と戯れたあと、いい加減寒くなってきたので家に帰ることにした。
 
「じゃあな、にゃんこ。」
 
ひらひらと猫に向かって手を振り、踵を返して歩き出す。
 ここから川から離れていく道に入っていく。いつも使っている私鉄を横切り
都内にしては緑が濃い丘を少し入っていけば家に着くのだ。
道に入ってくると先ほどの静けさがうそのように人の往来があった。
やはり先ほどの静けさはたまたまだったのだろう。

 先ほどからなんだかすれ違う人から視線を感じる。なぜだろう?
今日はつなぎを着て帰っているわけではないのでそんなにみょんな
恰好はしていないのに…少々歩いたところでふと、後ろを見やる。
 
とことこ
 
「……。」

 つかず離れずの距離、だいたい私から2m後方。視線を集めていた原因がいた。
私のどこをお気に召したのかわからないが猫が私の後ろについてきていたのだ。
 
(まさかぁー。)

 試しに歩調を速めて猫を引き離そうとしてみる。すると向こうも、とてとて追いかけてくる。
やはり私についてくるようだったが、さすがに家まではくるまい。
そう思って猫を放置することにした
――7分後、その考え方が甘かったのを思い知ることとなった。
 
「…マジか?」
「にゃあv」
  そこに目の前の黒猫と自宅玄関を交互に見ながら唖然としている私がいた。
考えあぐねた挙句、私は目の前の珍客を説得しに掛った。
 
「なあにゃんこ。」
「にゃ?」

 しゃがみこんで猫の顔を見つめていう。はたから見たらかなり怪しい光景だ。
 
「いくら私が猫好きでもな、さすがに家には入れてやれんぞ。」
「ふん(鼻を鳴らした音)。」
「お前が野良だとしても、塒ぐらいあるだろ?早く帰りな。」
 
猫と人間のみょんなにらみ合い。一軒家だからってさすがに野良猫を連れてきたら
親から大目玉を食らうのは、『コーラを飲んでげっぷが出る確率』ってやつだ。

しばらくの間がありそして、
 
「にゃぁん。」
 
黒猫はかわいらしい仕草をした!
 
「ぐっはぁぁぁっ!(鼻血)」
 
痛恨の一撃!主人公は尋常じゃない鼻出血をしながらぶっ倒れた。
 
まあ、……結果から申しましょう。完全敗北です。だってこんな、
もふもふとした生き物が愛敬振りまいて「いれて?」って仕草するんですよ?
負けざるをえない。jk
 
「まあ、オトンとオカンは旅行に行ってるから…ばれなきゃいいよね?」
 
 ひとりごちって玄関の鍵をあけ、猫を招き入れる。
 
「いらっしゃい、居候さん。」
 
 こんな些細な出来事を機に、私はとんでもない体験をしていくことになる
……のだが、その前に結構忘れちゃいけないことも忘れてしまっていたのだ。
まあ、それは次のお話で。
 

あとがき
さて、今回から始まりました『技師の卵が幻想郷入り』いかがなもんだったでしょうか?
今回はテラ導入編なので内容としては『看板に偽りあり』状態ですね。
申し訳ないです……。
今回強調している「黒猫」もうバレバレですよね?しばらく導入である外編(3話あるかないか)を
書いてから「黒猫」関係での幻想郷入りしようかと。
それではシリーズの通例にのっとりアンケートターイム。
 
Q1 続けても……いいですか?
 1:ま、いいんじゃね?
 2:出直してこい!
 3:いいよ、やんなくて。

Q2 1と答えてくれた方へ。黒猫を家に入れました。まずどうしよう?
  い:とりあえず汚れてっとこ拭いてやろうよ。
  ろ:腹減ってんじゃね?餌買いに行けよ
  は:飼い主探しの準備しようぜ!つーことで写真撮影会
  じ:じは、じゆうのじー。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
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●Thanks Comments

無題

Q1 1
Q2 い

導入編ですのでこれからの展開が楽しみですね~
タイトルの意味は!黒猫がどう関わっていくか!楽しみにしております

…そして、あなたの文章力の高さに嫉妬ですorz

From 【U】2008.03.21 21:47編集

こんぶれす

早速のアンケート回答ありがとうございます(涙目)。
文章力が高いだなんて!いやいやいや、そんなにお褒めいただいても
歓喜のあまりの鼻血しか出せるものがありませんよ?(出すな)

From 【こんぶまかろん】 2008.07.30 18:51

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